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スティーブ・ジョブズさんのスピーチ 【2】

PART 5. ABOUT DEATH




3つ目は、死に関するお話です。


私は17の時、こんなような言葉をどこかで読みました。
確かこうです。



「来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう。


そうすればいずれ必ず、
間違いなくその通りになる日がくるだろう。」


それは私にとって強烈な印象を与える言葉でした。

そしてそれから現在に至るまで33年間、
私は毎朝鏡を見て自分にこう問い掛けるのを日課としてきました。


「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、
今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」


それに対する答えが“NO”の日が幾日も続くと、
そろそろ何かを変える必要があるなと、そう悟るわけです。


自分が死と隣り合わせにあることを忘れずに思うこと。


これは私がこれまで人生を左右する重大な選択を迫られた時には常に、
決断を下す最も大きな手掛かりとなってくれました。


何故なら、ありとあらゆる物事はほとんど全て…
外部からの期待の全て、
己のプライドの全て、
屈辱や挫折に対する恐怖の全て…
こういったものは我々が死んだ瞬間に全て、
きれいサッパリ消え去っていく以外ないものだからです。


そして後に残されるのは本当に大事なことだけ。

自分もいつかは死ぬ。

そのことを思い起こせば
自分が何か失ってしまうんじゃないかという思考の落とし穴は回避できるし、
これは私の知る限り最善の防御策です。


君たちはもう素っ裸なんです。

自分の心の赴くまま生きてならない理由など、
本当は何一つないのです。



              
PART 6. DIAGNOSED WITH CANCER




今から1年ほど前、私は癌と診断されました。

朝の7時半にスキャンを受けたところ、
私のすい臓にクッキリと腫瘍が映っていたんですね。

私はその時まで、すい臓が何かも知らなかった。


医師たちは私に言いました。

これは治療不能な癌の種別である。
ほぼ断定していいと。

生きて3ヶ月から6ヶ月、
それ以上の寿命は望めないだろう、と。

主治医は家に帰って仕事を片付けるよう、私に助言しました。

これは医師の世界では
「死に支度をしろ」
という意味のコード(符牒)です。


それはつまり、
子どもたちに今後10年の間に言っておきたいことがあるのなら、
思いつく限り全て、
なんとか今のうちに伝えておけ、ということです。

たった数ヶ月でね。


それはつまり
自分の家族がなるべく楽な気持ちで対処できるよう
万事しっかりケリをつけろ、ということです。


それはつまり、「さよなら」を告げる、ということです・・・。


私はその診断結果を丸1日抱えて過ごしました。




そしてその日の夕方遅く、
バイオプシー(生検)を受け、
喉から内視鏡を突っ込んで中を診てもらったんですね。


内視鏡は胃を通って腸内に入り、
そこから医師たちはすい臓に針で穴を開け
腫瘍の細胞を幾つか採取しました。

私は鎮静剤を服用していたのでよく分からなかったんですが、
その場に立ち会った妻から後で聞いた話によると、
顕微鏡を覗いた医師が私の細胞を見た途端、
急に泣き出したんだそうです。


何故ならそれは、
すい臓癌としては極めて稀な形状の腫瘍で、
手術で直せる、そう分かったからなんです。


こうして私は手術を受け、
ありがたいことに今も元気です。

これは私がこれまで生きてきた中で最も、
死に際に近づいた経験ということになります。

この先何十年かは、
これ以上近い経験はないものと願いたいですけどね。(笑)



以前の私にとって死は、
意識すると役に立つことは立つんだけど、
純粋に頭の中の概念に過ぎませんでした。


でも、あれを経験した今だから、
前より多少は確信を持って君たちに言えることなんだけど、
誰も死にたい人なんていないんだよね。(笑)



天国に行きたいと願う人ですら、
まさかそこに行くために死にたいとは思わない。(笑)



にも関わらず死は、我々みんなが共有する終着点なんだ。



かつてそこから逃れられた人は誰一人としていない。

そしてそれは、そうあるべきことだら、
そういうことになっているんですよ。



何故かと言うなら、
死はおそらく生が生んだ唯一無比の、
最高の発明品だからです。

それは生のチェンジエージェント、
要するに古きものを一掃して新しきものに道筋を作っていく働きのあるものなんです。



今この瞬間、
新しきものと言ったら、
それは他ならぬ君たちのことだ。

しかしいつか遠くない将来、
その君たちもだんだん古きものになっていって一掃される日が来る。

とてもドラマチックな言い方で悪いのですが、
でもそれが紛れもない真実なんです。




君たちの時間は限られている。

だから自分以外の他の誰かの人生を生きて
無駄にする暇なんかないのです。



ドグマという罠に、絡め取られてはいけない。

それは他の人たちの考え方が生んだ結果とともに
生きていくということだからね。


その他大勢の意見の雑音に
自分の内なる声、心、直感を掻き消されないことです。

自分の内なる声、心、直感というのは、
どうしたわけか君が本当になりたいことが何か、
もうとっくの昔に知っているんだ。



だからそれ以外のことは全て、二の次でいい。




PART 7. STAY HUNGRY, STAY FOOLISH




私が若い頃、

"The Whole Earth Catalogue(全地球カタログ)"

というとんでもない出版物があって、
同世代の間ではバイブルの一つになっていました。


それはスチュアート・ブランドという男が、
ここからそう遠くないメンローパークで製作したもので、
彼の詩的なタッチが誌面を実に生き生きしたものに仕上げていました。


時代は60年代後半。
パソコンやデスクトップ印刷がまだ普及する前の話ですから、
媒体は全てタイプライターとはさみ、
ポラロイドカメラで作っていた。

だけど、それはまるでグーグルが出る35年前の時代に遡って出された
グーグルのペーパーバック版とも言うべきもので、
理想に輝き、使えるツールと偉大な概念が
それこそページの端から溢れ返っている、
そんな印刷物でした。



スチュアートと彼のチームは
この”The Whole Earth Catalogue”の発行を何度か重ね、
コースを一通り走り切ってしまうと最終号を出した。

それが70年代半ば。
私はちょうど今の君たちと同じ年頃でした。




最終号の背表紙には、まだ朝早い田舎道の写真が1枚ありました。

君が冒険の好きなタイプなら、ヒッチハイクの途中で一度は出会うだろう。
そんな田舎道の写真です。

写真の下にはこんな言葉が書かれていました。



「Stay hungry, stay foolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」。



それが断筆する彼らが最後に残した、
お別れのメッセージでした。


「Stay hungry, stay foolish.」


それからというもの、
私は常に自分自身そうありたいと願い続けてきた。

そして今、卒業して新たな人生に踏み出す君たちに、
それを願って止みません。



Stay hungry, stay foolish.


ご清聴ありがとうございました。




the Stanford University Commencement address by Steve Jobs CEO, Apple Computer CEO, Pixar Animation Studios
翻訳:市村佐登美さん





youtube版はこちらです。
とても美しい「言霊(ことたま)」だと思います。














ハングリーとは、空腹をさす言葉ですが、心の空腹もありますよね。

世界の三分の二の人々は前者で苦しめられていますが、
今、日本で切実なのは、後者の方でしょう。

年間3万人以上の方が、その「空腹」を満たす事ができず、飢えて死んでいかれます。
そう、「自殺」です。



心の飢えは、身体の飢えと同じようには解消できません。


身体の飢えは、何かを胃袋に入れることで解消できます。

しかし、心の飢えは、何かを他人に与えることで解消できることだからです。



何かを与えると言っても、モノではありません。
そこに込められた心です。

与えるという行為を通じて、自分が持っていることを知ることができます。
誰も、自分が持っていないものは与えられないのです。

そして、自分が持っていることを知ることで、心が豊かになっていくと、
飢えが解消されていきます。


「馬鹿でありなさい」

とは、小ズルく立ち回って、計算高く先回りしないこと。
ゴチャゴチャ理屈を言ってないで、すばやく行動すること。

その大切さを言っているように思います。



卒業という終わりがあることで、その時間を大切に思える。
人生も「死」という終わりがあることで、この一瞬を大切に思える。

節目とは、そういうことを思い出させてくれる時期なのでしょうね。

そして、1日の終わりに、睡眠という「死」を迎えるのであれば、
私たちは、もっと1日1日を大切に生きるべきなのかも知れませんね。


頑張りたいと思います。

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2010/10/20 16:05 | 未分類COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

スティーブジョブスさんのスピーチ、私も好きです♪

No:92 2010/10/20 19:07 | まゆこ #- URL [ 編集 ]

Re: タイトルなし

まゆこさん 江

「いらっしゃい!」
ですね。

コメント、ありがとうございます。

私も大好きで、よく折りに触れては読み返します。

そのたびに何か新しい発見があるように思います。

また是非、コメントくださいね。
お待ちしております。

No:93 2010/10/21 16:26 | どんぐり個別指導学院 ひろなか #- URL [ 編集 ]

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